腰椎すべり症
ようついすべりしょう腰椎すべり症はどんな病気ですか?
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腰の骨は、椎体という骨と椎弓という骨の部分でできています。背骨は、骨が積み木のように連なってできています。さらに背骨の中には、脊柱管といって神経の入っている管があります。通常、腰椎は背骨がバランス良く連なっていています。腰椎すべり症は、何らかの原因によって背骨がずれてしまいバランスが悪くなり、結果さまざまな症状をきたす病気です。
以下は腰椎すべり症の患者さんのCT側面像です。第4腰椎(L4)が第5腰椎(L5)に対して前方に滑っています。
腰椎すべり症の種類は?
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腰椎すべり症は大きく分けて、分離すべり症、変性すべり症があります。個々の背骨を繋げている部分が分離してしまう状態を分離すべり症と呼び、個々の背骨の分離はなく、骨と骨の間にある椎間板が老化により変性することが原因でずれたものを変性すべり症と呼びます。
腰椎すべり症はどんな症状が出ますか?
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症状としては、まず腰痛と下肢の痛みがあります。背骨の神経の圧迫が強い場合は、間欠性跛行(かんけつせいはこう)といって、長距離を歩くと、おしりとふともも、ふくらはぎなどに痛みや痺れが出てきて歩きにくくなる症状が出る場合もあります。しびれが強くなったり、足に力が入りにくくなった場合は早めに専門医を受診することをお勧めします。
腰椎すべり症はどのような治療がありますか?
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治療には保存療法と手術療法があります。患者さんの症状に応じて治療法が選択されます。
腰椎すべり症の保存療法について教えてください。
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すべり症の場合、何らかの原因で背骨がずれ、背骨を支えている背筋や背骨の中を通っている神経に負担がかかっていると考えられます。ですので保存治療の場合は、コルセットなどにより背筋の負担を軽減し、神経の負担を軽減させていくことが治療になります。さらに消炎鎮痛剤や、ブロック注射などで症状の軽減を図ります。加えてリハビリにてストレッチや腹筋を中心とした腰まわりの筋力訓練などを行うことがあります。痛みとおつきあいできるのであれば、保存治療を継続します。ただ、痛みやしびれが悪くなった場合、さらに生活の質の低下があり、今までやれていたことが困難になった場合は手術療法が検討されます。
腰椎すべり症の手術療法について教えてください。
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代表的な手術は固定術です。まず骨を削ることで、神経の通り道を広げます。次に骨を削るなどして神経の通り道を広げ、すべりを起こしている背骨部分を自分の骨や金属でつなぎ、さらにずれてこないよう骨どうしをボルトで固定します。すべり症でも、不安定な状態が強くない場合は内視鏡を用いて神経の圧迫をとり、ボルトで固定しない低侵襲の手術も選択に挙げられます。術後は固定した部分が安定するまではしばらく時間がかかります。しばらくの間はコルセットを使用し安静にする必要があります。