膝前十字靭帯損傷
ひざぜんじゅうじじんたいそんしょう膝前十字靭帯損傷はどんなケガですか?
膝前十字靭帯損傷はどんな症状が出ますか?
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ケガをした瞬間は“ブチッ”や“ゴリッ”などの衝撃音とともに強い痛みが生じ、立ち上がることすら困難なケースが多いです。骨折と違い、まれにそのまま競技を続けられてしまうこともあります。短時間のうちに関節の中に血が貯まり、腫れが強くなると曲げ伸ばしもしづらくなります。
2週間ほどで痛みと腫れが自然と落ち着くため、治ったと感じてしまい運動を再開できるケースもありますが、膝のズレ感や不安感が残り、運動を続けられないことが多いです。
膝前十字靭帯損傷はどのようにして診断しますか?
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ケガをした状況の詳しい聞き取りで推測した上で、まず膝の動きを触診で確認します。主に前後とねじれの動きに不安定感や不安感がないか、左右の差を比べて評価します。ケガをしてまもなくで、痛みと筋肉の緊張が強く力が抜けない場合は無理に触診をせず、画像検査に移ります。レントゲン検査では靱帯損傷を見つけることは難しいですが、骨折の合併の有無を確認し、続いてMRI検査で前十字靱帯の状態やその他の靱帯(複合靱帯損傷)、半月板、軟骨(合併損傷)の状態を確認して診断します。(MRI機器がない時代に行われていた、診断を目的とした関節鏡“検査”は行いません)
膝前十字靭帯損傷はどのような治療がありますか?
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装具やリハビリによる保存療法で、膝の安定性が得られるケースはまれにありますが、手術療法による再建術が一般的といえます。
膝前十字靭帯損傷は放っておくとどうなりますか?
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小走りなどの直線的な動作や日常生活に支障がないことも多いですが、膝のゆるみが残ることで関節内のクッション材である軟骨や半月板の摩耗が加速し、加齢現象(変形性膝関節症)が進むことが予想されます。