リハビリテーション科では、入院患者さんの脊椎術前術後リハビリと外来患者さんのロコモトレーニングを2つの柱と位置付けて運用を致しております。また保存療法として、腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症のリハビリにも力を入れています。
脊椎術前術後リハビリ
当院の整形外科は、脊椎の治療を専門的に行っております。特に脊椎の手術に関しましては、年間1,400件以上の実績があり、リハビリテーション科では脊椎術前術後リハビリに重点を置いております。
一口に手術と申しましても、MED、MEL、PLDD、脊椎固定術等、様々な方法がありますが、そのほとんどは内視鏡下で実施されるもので、早期の退院、社会、家庭復帰が可能です。入院担当の理学療法士が患者さん一人一人の状態を的確に評価、分析し適切なトレーニングとコンディショニングを実施致します。
また、整形外科部では変性疾患(特に膝関節)に対しての人工関節置換術、交通外傷、スポーツ外傷に対しての靭帯形成等の関節の手術も積極的に行っておりますので、それらの術後リハビリを実施致します。
ロコモトレーニング
ロコモって何?
主に加齢による運動器の障害のために、移動能力の低下を来たし、すでに要介護なっていたり、要介護になるリスクの高い状態になることをロコモティブシンドロームと定義しています。ロコモはロコモティブシンドロームの略で日本整形外科学会が、平成19年に提唱致しましたが、当時あまり一般的にはなりませんでした。しかしながら、高齢化が進んんでいく現代、変形性関節症と骨粗鬆症に限っても日本全国で推定約5,000万人いると言われており、まさに国民病と言って良いでしょう。そのロコモに対して行うリハビリテーションをロコモトレーニング(略してロコトレ)と呼びます。
ロコモの原因は、大きく①.変形性膝関節症、変形性脊椎症、骨粗鬆症、脊柱管狭窄症等の運動器自体の病気。②.筋力低下、持久力低下、巧緻性の低下、バランス力の低下等、加齢による運動機能の低下に分けられます。これらの症状、状態を放置していると、容易に転倒したり、歩行がおぼつかなくなったりします。
リハビリテーション科では、ロコモチェックを始めとするいくつもの評価、分析を行い個々の患者さんにトレーニングを行います。